企業がスポーツ産業に進出した場合、あるいは福利厚生の目的でスポーツ施設を取得することがあります。
企業会計において、資産を取得した場合、支出したときに一時で経費とすることができず、資産計上したものを耐用年数に応じて徐々に減価償却費として経費処理していかなけらばなりません。
それでは、テニス場を取得した場合、その法定耐用年数は何年になるのでしょうか?
基礎部分とそれ以外、場所によってテニスコートの耐用年数は異なる
耐用年数省令別表1においてテニスコートは「競技場用、運動場用、遊園地用又は学校用のもの」の中で「その他のもの」の「その他のもの」の「その他のもの」に分類され、法定耐用年数は30年とされています。
ただし、基礎部分とは別にコート表面は扱いが異なります。たとえばオールウェザータイプと呼ばれるものは人工芝と同じ扱いとなり、構築物の「合成樹脂造のもの」に分類され、法定耐用年数は10年となります。
それから、テニスコートの照明設備や周囲のフェンスは、テニスコート本体に含めることが原則とされていて、つまり法定耐用年数は30年となります。
また、地下排水路や赤褐色の陶土であるアンツーカーは構築物の「野球場、陸上競技場、ゴルフコースその他のスポーツ場の排水その他の土工施設」に分類され、法定耐用年数は30年となっています。
ちなみに、ゴルフ練習場などで使われている人工芝は、下敷部分が合成樹脂製のものが多く、テニスコートのオールウェザータイプのコート表面と同じく、耐用年数は10年となります。
気を付けないといけなのが、デパート屋上に敷いている人工芝です。この場合、建物に固着しているものとして、建物の耐用年数が適用されます。