1.人間関係は「挨拶」からスタート
「一挨一拶(いちあいいちさつ)」が語源とされる挨拶は、禅宗の問答に由来した言葉だそうです。問答を交わして相手の悟りの深浅を試みることを「一挨一拶」と言い、「挨」も「拶」も本来は「押す」という意味で、「複数で押し合う」意味を表す言葉だったそうです。また、「挨」は心を開いて近づく、「拶」も同様に、迫る、近づくという意味があり、挨拶は「心を開いて相手に近づく」という意味となります。
人間関係を大切にする茶道において「一挨一拶」は、精進の基本とされていて、素直に挨拶ができることは、人間本来の姿であって、人間社会の秩序の基本であるとの教えがあります。
社員間のトラブルが多く、社内の人間関係が良くなかった会社で、挨拶を徹底的に見直したところ、朝の挨拶は勿論、外出時の挨拶、退社時の挨拶もきちんと出来るようになっているころには、社内の雰囲気も明るくなり、同時に社員間のトラブルも激減していたそうです。コミュニケーションの不足も解消し、ミスも少なくなっていました。
「挨拶」はビジネスパーソンにとって、良い人間関係を築くための必要不可欠なものであると同時に、気持ちの良い挨拶をすることは仕事の基本であると認識した方が良いです。ギクシャクした関係は仕事の進行の妨げにもなりますので、良い印象を相手に与えるためにも気持ちの良い挨拶を心掛けたいものですね。
2.挨拶の基本は「自分から」
挨拶が人間関係を築く上で大切なものというのは頭ではわかっているものの、なかなか実行に移せないという人がいます。
「もし相手が挨拶を返してくれなかったら・・・」というのがその理由でしょう。挨拶を返してくれなかったら、ショックを受けるわけです。傷つくのが嫌で、自分だけ挨拶をするのは恥ずかしいのでしょう
人によっては「相手が挨拶をしたら挨拶をすればいい」と消極的な考えの人がいますが、このような人同士の場合、この二人の間には挨拶は存在しません。ということは、良い人間関係も生まれるはずありません。
挨拶の基本は「自分から」です。「挨拶は自分から」という気持ちを持たなければ、挨拶がなくなってしまうので、自分の弱い気持ちに負けずに、「挨拶は自分から」を強く意識する必要があります。
3. 接客七大用語とは?
接客七大用語は大変便利な挨拶言葉ですので、覚えて使えるようにしておきましょう。
1.いらっしゃいませ(おはようございます、こんにちは)
2.かしこまりました
3.恐れ入りますが
4.少しお待ちくださいませ
5.大変お待たせいたしました
6.申し訳ございません
7.ありがとうございました
4.挨拶が変われば人生が変わる
挨拶は特に意識せずに毎日している人が多いでしょう。しかし、これからは大切な仕事という意識でやってみましょう。
笑顔で、相手の目を見ながら、明るく大きな声で「おはようございます」と挨拶すると、印象が変わります。明るい人、やる気のある人に見られます。印象が変わると、人生が変わります。ぜひ実践してみてください。