「そのバックいつ買ったの?どこにそんなお金が?」
「私のへそくりで買ったんだから、いいじゃない」
そんな夫婦の会話、よく聞きそうですよね。
主婦が家計をやりくりして、お金を貯めたものを「へそくり」と言いますが、一体「へそくり」とはどこに貯めるのでしょうか?
「へそくり」という言葉は江戸時代にはあった
「へそくり」という言葉はかなり古くからあり、江戸時代の作家・井原西鶴の作品にも登場しています。
「へそくり」という言葉から、「臍(へそ)」の中、つまり、腹巻などに密かに蓄えたお金のことでは?と考える人もいるようですが、お腹の「へそ」が語源ではなく、植物と貝の二つが語源とされているようです。
植物の方はというと、サトイモ科の「ヘソクリ」という植物があり、この「ヘソクリ」は漢方薬の材料になるので、農作業の合間に抜いては売り、売ったお金を貯め込んで、女房が小遣い代わりにしていたというのが、植物のヘソクリに由来するものです。
もう一つの貝に由来するものは、こちらは「ヘソクリ」という巻き貝があり、ゆでて食べると意外に美味しく、アサリ採りの合間にヘソクリも採り、これを売って小遣い代わりにしたということに由来するものです。
お金を貯め込む「へそくり」という言葉は、農村と漁村とでたまたま同じ名前のものから発生したものであるようです。
ただ、何となく家計をやりくりして貯める「へそくり」という言葉は、本当は小金を稼いで貯めるというものなのですね。
いずれにしても、結婚した女性がお小遣いを貯めたものというのは間違いありませんね。