日本食が健康に良いということで、世界的に日本食がブームとなっている昨今ですが、その中で「スキヤキ」「スシ」「テンプラ」と言えば外国人が口にする代表的な日本食です。
「上を向いて歩こう」は、航空事故で亡くなった坂本九が歌った名曲ですが、日本=スキヤキというイメージから「スキヤキ」という曲名で海外で発表されているそうです。
さて、よく「すき焼き」に牛肉を入れたときに、母親に「シラタキをそばに入れないで!」と怒られたことがありませんか?
今日は、その疑問をお答えします。
シラタキに含まれる石灰水が牛肉を固くする
室町時代にカモや鹿、ウサギのお肉を農作業の合間に、鋤(すき)の上にのせて焼いて食べていたことから「鋤焼き」と呼ばれるようになり、けっして「好き焼き」ではございません。
スキヤキと言えば欠かせないのが牛肉ですが、必ずと言って一緒に入れるのがシラタキですね。
よく、スキヤキの牛肉のそばにシラタキを入れるな、と耳にしますが、それはシラタキに含まれる成分によるものです。
シラタキを製造するときには石灰水を使います。
石灰水にはカルシウムが含まれていて、これは肉のたんぱく質を固くしてしまうのです。
しかも、石灰は肉を黒くしてしまいます。濃口醤油で作るスキヤキでは、あまり判らないでしょうが、好ましくはないですよね。
牛肉が固くなる、色が黒ずむ、という点を避けるため、スキヤキを作るときは牛肉とシラタキの間に豆腐や野菜を入れます。
鍋奉行として活躍したい方は、スキヤキを作るときは牛肉とシラタキの位置によく注意しましょう。