税務署の制度に「優良申告法人の表敬制度」というものがあります。
優良申告法人に選定されると、その後の税務調査は「見直し調査」といって、5年に1回、簡易的に調査に来るだけとなるのです。
優良申告法人とは?
優良申告法人に選定されると「表敬状」が交付されます。
税務署によれば、「申告納税制度の趣旨に則って、適正な申告と納税を継続し、他の納税者の模範としてふさわしい法人を「優良申告法人」として表敬する」としています。
表敬状は、所轄の税務署長自ら、法人の代表者等に直接面談して交付されるわけですが、制度の趣旨に則った適正な申告と納税について敬意が表され、その後は適正な申告と納税を継続することが要請されるます。
優良申告法人となる基準は?
優良申告法人として選定される基準は以下のようなものです。
1.法人税申告書を過去数年間、継続して青色で期限内に提出しており、消費税も同様に申告・納税していること
2.期限内に税金をすべて納めていること
3.会社・個人ともに不正な取引がないこと
4.会社と個人とで公使混合していないこと
厳しい基準で選定される優良申告法人は、全体数の1%足らずです。
ある意味、自慢してもよいかもしれませんね。
優良申告法人として表敬された後は?
優良申告法人に選定されると、5年ごとに「見直し調査」という税務調査が行われます。
通常の任意調査とは異なり、係長クラスの統括官が調査にきます。
調査は、優良申告法人の選定基準が維持されているかどうかの確認です。
調査と言いながらも、状況確認が主な内容になるので、現況確認などで1日程度で終了します。
最近では、調査期間が5年に1回なので、その間に不正を働くケースが多く、選定基準が厳しくなっているようです。
また、優良申告法人の選定基準には、必ず納税していることが織り込まれているようです。
というのは、赤字が続くと取り消されるようで、模範となって納税している点も重要視されるようです。