[計算前提]
Ａ社は×1年4月1日に備品のリース契約を締結し、リースを開始。当該リース契約は所有権移転ファイナンスリース取引に該当する。
(1)リース期間：5年
(2)リース料：年額300,000円(回収時期は毎期末)、リース料総額：1,500,000円
(3)貸手のリース物件の購入価額：1,230,000円(掛仕入)
(4)貸手の計算利子率：7％
(5)貸手の見積残存価額はゼロ
(6)会計処理方法：リース取引開始日に売上高と売上原価を計上する方法
[各期の仕訳]
(1)×1年4月1日(リース取引開始日)
リース債権 1,500,000円 / 売上 1,500,000円
売上原価 1,230,000円 / 買掛金 1,230,000円
＊利息相当額の総額 ＝ 売上1,500,000円 － 売上原価1,230,000円 ＝ 270,000円
(2)×2年3月31日(リース料受取時及び決算時)
①リース料受取時
現金預金 300,000円 / リース債権 300,000
②決算整理
繰延リース利益繰入 183,900円 / 繰延リース利益 183,900円
＊利息相当額の総額270,000円 － 1,230,000円×7％ ＝ 183,900円
決算整理後残高試算表
| リース債権 1,200,000 売上原価 1,230,000 | 繰延リース利益 183,900 売上 1,500,000 |
(3)×3年3月31日(リース料受取時及び決算時)
①リース料受取時
現金預金 300,000円 / リース債権 300,000
②決算整理
繰延リース利益 71,127円 / 繰延リース利益戻入 71,127円
＊（1,200,000円 － 183,900円)×7％ ＝ 71,127円
決算整理後残高試算表
| リース債権 900,000 | 繰延リース利益 112,773 繰延リース利益戻入 71,127 |
(4)×4年3月31日(リース料受取時及び決算時)
①リース料受取時
現金預金 300,000円 / リース債権 300,000
②決算整理
繰延リース利益 55,106円 / 繰延リース利益戻入 55,106円
＊（900,000円 － 112,773円)×7％ ＝ 55,106円
決算整理後残高試算表
| リース債権 600,000 | 繰延リース利益 57,667 繰延リース利益戻入 55,106 |
(5)×5年3月31日(リース料受取時及び決算時)
①リース料受取時
現金預金 300,000円 / リース債権 300,000
②決算整理
繰延リース利益 38,103円 / 繰延リース利益戻入 38,103円
＊（600,000円 － 57,667円)×7％ ＝ 37,963円
決算整理後残高試算表
| リース債権 300,000 | 繰延リース利益 19,704 繰延リース利益戻入 37,963 |
(6)×5年3月31日(リース料受取時及び決算時)
①リース料受取時
現金預金 300,000円 / リース債権 300,000
②決算整理
繰延リース利益 19,704円 / 繰延リース利益戻入 19,704円
＊差額調整(繰延リース利益残高)
決算整理後残高試算表
| 繰延リース利益戻入 19,704 |