「そうめん」と「ひやむぎ」の違い
暑い夏の日に食べるそうめんといえば、夏の風情のひとつと言っても過言ではないでしょう。
ところで、そうめんと同じような食べ物としてひやむぎがありますが、その二つの違いはなんなのでしょうか?
素朴な疑問についてお答えします。
「そうめん」と「ひやむぎ」の違いはJASで決められている
日本農林規格(JAS)では、そうめんの太さは0.7~1.2ミリメートル、ひやむぎの太さは1.3~1.7ミリメートルと定められています。
ひやむぎより太いものは、うどんとされています。
他の違いとしては、そうめんは油が含まれていて、うどんやひやむぎと比べてカロリーが高いことが挙げられます。
そうめんが油を含むのは、伸ばし方に特徴があるからです。
そうめん、ひやむぎ、うどんは、いずれも小麦粉が原料で、塩と水を加えてこねます。
そして、細くするわけですが、うどんとひやむぎはこねた小麦粉を薄く延ばして細く切ります。
そうめんは、こねた小麦粉を引き延ばして細くします。
現在では、そうめんを機械で引き伸ばすことが多くなりましたが、手延べそうめんと言われるように、手作業で伸ばして作るそうめんも人気です。
中華めんを作る場面がテレビで放送されたりしますが、練った小麦粉の塊を細長くしてから二つ折りにします。また伸ばして、二つ折りにすると4本になります。
さらに8本、16本、32本と伸ばしては折る作業を繰り返していき、みるみる麺は細くなっていくわけです。
この中華麺を作る方法とそうめんを作る方法は同じです。
そうめんに油を加えるのは、伸ばしやすくするためのもので、伸ばしたそうめんは、すだれのように掛けられて、天日と寒風にさらして干すことで、そうめん特有の風味と食感が生まれます。
そうめんを食べるときのどごしの良さは、油が含まれているからなのかもしれませんね。