法人税における「おおむね」の許容される範囲

法人税法

世の中で、すべて決められた条件のもとで推し進めようとすると、どうしても無理が生じます。

ある程度の許容範囲がなければ、スムーズに物事が進みません。

税法の基本通達では、「おおむね〇%」や「おおむね×円」という取扱いを示しているものがあります。

柔軟な運用のために機械的、強制的な考え方を排除することにあります。

言ってみれば税務面における許容範囲の一つともいえます。

そもそも、「おおむね」とは、一体どういう意味なのでしょうか?

「おおむね」は「だいたい」と言い換えられる

「おおむね」とは「大旨」とも書くこともあります。

「おおむね」には二つの意味があります。

1.だいたいの趣旨。あらまし

2.その状態が大部分を占めるさま。だいたい。おおよそ

「おおむね」は下記のように言い換えられるので、なんとなくイメージがつかめると思います。

・だいたい

・おおよそ

・ほとんど

・ほぼ

量的なことを言うと、「おおむね5割」という表現をしたら、「5割前後」と解釈するのがよいかもしれません。

税法における「おおむね」

例として法人税基本通達で使われている「おおむね」の一つを紹介します。

法人税法基本通達7-3-18

(耐用年数短縮の承認事由の判定)

法人の有する減価償却資産が令第57条第1項各号《耐用年数の短縮》に掲げる事由に該当するかどうかを判定する場合において、当該各号の「その使用可能期間が法定耐用年数に比して著しく短いこと」とは、当該減価償却資産の使用可能期間がその法定耐用年数に比しておおむね10%以上短い年数となったことをいうものとする。

資産の使用可能期間が10%以上短くなっているわけでなく、仮に10%未満の場合は、どこまで許容されるのでしょうか?

一概には決めかねるでしょうが、5~6%では対象とならず、おそらく9%台とするのが妥当でしょう。

それから交際費についてもうひとつ。

租税特別措置法関係通達61の4(1)-4

(売上割戻し等と同一の基準により物品を交付し又は旅行、観劇等に招待する費用)

法人がその得意先に対して物品を交付する場合又は得意先を旅行、観劇等に招待する場合には、たとえその物品の交付又は旅行、観劇等への招待が売上割戻し等と同様の基準で行われるものであっても、その物品の交付のために要する費用又は旅行、観劇等に招待するために要する費用は交際費等に該当するものとする。ただし、物品を交付する場合であっても、その物品が得意先である事業者において棚卸資産若しくは固定資産として販売し若しくは使用することが明らかな物品(以下「事業用資産」という。)又はその購入単価が少額(おおむね3,000円以下)である物品(以下61の4(1)-5において「少額物品」という。)であり、かつ、その交付の基準が61の4(1)-3の売上割戻し等の算定基準と同一であるときは、これらの物品を交付するために要する費用は、交際費等に該当しないものとすることができる。(昭54年直法2-31「十九」、平6年課法2-5「三十一」により改正)

「おおむね3,000円以下」というのはおそらく3,000円の1割程度の上乗せであれば許容されそうです。

まとめ

線引きをしっかりすることは大事ですが、「おおむね」ということばを使うことで、税法では許容範囲を広げています。

税法において、柔軟に対応するために重要なものなのですが、「おおむね」を自分勝手に広げて解釈しないように注意しなければなりません。

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税務会計のミチシルベ

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