補助金に税金は課税されるのでしょうか?

法人税法

法人税法上の補助金の課税関係

結論から先に言うと、会社が国等から受領した補助金については、原則的に法人税の課税対象となります。法人税法において、「内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上その事業年度の益金の額に算入すべき金額は、別段の定めがあるものを除き、資産の販売、有償又は無償による資産の譲渡又は役務の提供、無償による資産の譲受けその他の取引で資本等取引以外のものに係るその事業年度の収益の額とする。」と規定されています。

ざっくり言うと、「資本等取引」以外の収益は、法人の所得として法人税が課税されるというわけです。「資本等取引」とは下記のような取引で「会社の資本金額を増減させたり、株主に配当などを行ったりすること」を言います。

①法人の資本金等の額を増加又は減少させる取引

②法人が行う利益又は剰余金の分配

③残余財産の分配又は引渡し

補助金収入は資本等取引には該当しないため、原則的に法人税法上の益金として法人税の課税対象となるわけです。

法人税法第22条

(各事業年度の所得の金額の計算)

内国法人の各事業年度の所得の金額は、当該事業年度の益金の額から当該事業年度の損金の額を控除した金額とする。

2 内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上当該事業年度の益金の額に算入すべき金額は、別段の定めがあるものを除き、資産の販売、有償又は無償による資産の譲渡又は役務の提供、無償による資産の譲受けその他の取引で資本等取引以外のものに係る当該事業年度の収益の額とする。

3 内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上当該事業年度の損金の額に算入すべき金額は、別段の定めがあるものを除き、次に掲げる額とする。

一 当該事業年度の収益に係る売上原価、完成工事原価その他これらに準ずる原価の額

二 前号に掲げるもののほか、当該事業年度の販売費、一般管理費その他の費用(償却費以外の費用で当該事業年度終了の日までに債務の確定しないものを除く。)の額

三 当該事業年度の損失の額で資本等取引以外の取引に係るもの

4 第二項に規定する当該事業年度の収益の額及び前項各号に掲げる額は、一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従つて計算されるものとする。

5 第二項又は第三項に規定する資本等取引とは、法人の資本金等の額の増加又は減少を生ずる取引並びに法人が行う利益又は剰余金の分配(資産の流動化に関する法律第百十五条第一項(中間配当)に規定する金銭の分配を含む。)及び残余財産の分配又は引渡しをいう。

補助金の課税を繰り延べる方法

国等から受領した補助金に対して法人税が課税されるわけですが、会社が設備投資に関する補助金を国等から受領した場合に、その補助金に対して法人税が課税されてしまうと、補助金の一部が法人税として納税資金に充てなくてはならなくなります。これでは補助金本来の目的を果たせなくなってしまうため、法人税法において「圧縮記帳」という制度が設けられています。

この圧縮記帳とは、固定資産圧縮損を計上し、設備等の購入金額から補助金の額を差し引いた後の金額を購入価格とする方法です。圧縮記帳の適用を受けた事業年度においては、補助金相当額を法人税の課税所得から差し引くため、発生した補助金収入に対する法人税の課税を、翌年度以降に繰り延べることが出来ます。

ただ、翌年度以降は圧縮記帳後の設備等の購入金額をもとに固定資産の減価償却が行われるため、その設備等の各事業年度の減価償却費は減少とになります。したがって、翌年度以降の課税所得は、圧縮記帳を行わなかった場合と比べて増加します。

というわけで、圧縮記帳は永久的に税額を少なくするわけではなく、一時的な課税の繰り延べです。補助金に税金がかかるというのはちょっとしっくりしない気がしてしまうのは私だけでしょうか?

法人税法
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税務会計のミチシルベ

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