役員への退職金を手形で支払った場合の取り扱い

法人税法

商取引で手形を利用しているところは少なくありません。税務上では手形を振り出した場合、原則として現金を支出したときと同様に取り扱うこととされています。

ところで、役員への退職金を手形で支払った場合は、どういう風に取り扱われるのでしょうか?

法人税法基本通達においては下記のように規定されています。

法人税法基本通達9-2-28(役員に対する退職給与の損金算入の時期)

退職した役員に対する退職給与の額の損金算入の時期は、株主総会の決議等によりその額が具体的に確定した日の属する事業年度とする。ただし、法人がその退職給与の額を支払った日の属する事業年度においてその支払った額につき損金経理をした場合には、これを認める。

つまり、下記の2点が損金算入時期となります。

①株主総会等の決議によりその額が具体的に確定した年度

②退職給与の額を支給した日の属する事業年度

①の場合は損金算入しさえすれば現金や手形といった支払い手段の違いでは、税務上何の問題とはされません。②の場合では、手形の振り出しは退職金を支給したものとされ、その期に損気算入されます。

ただし、支給額が確定している場合でも長期の手形は一括で損金算入は難しいかもしれません。5年を超える分割払いは退職年金の支給とみなされてしまいます。

また、現金でしはらうまでの担保として手形を振り出した場合は、実際に現金と引き換えた年度までは退職金の支給はないものとされるので注意しなければなりません。

それから、注意しなければならない点として、退職金の源泉徴収は原則として手形を決済する都度行うことになります。

最後に、短期前払費用や消耗品費などのために振り出した手形も現金で払い出したものとして取り扱われますが、寄付金だけは満期日までは支出されたものとみなされないことになっています。

法人税法基本通達9-4-2の4(手形で支払った寄附金)

令第78条《支出した寄附金の額》に規定する「支払」とは、法人がその寄附金を現実に支払ったことをいうのであるから、当該寄附金の支払のための手形の振出し(裏書譲渡を含む。)は、現実の支払には該当しないことに留意する。

 

法人税法
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税務会計のミチシルベ

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