【銀翼のイカロス】池井戸潤 企業再生に苦心する半沢直樹 シリーズ第4弾

「銀翼のイカロス」は「池井戸潤 半沢直樹シリーズ」の第4弾です。

「やられたらやり返す」をモットーにする銀行員の半沢直樹のやり方が痛快です。

「週刊ダイヤモンド(ダイヤモンド社)」2013年5月から載され、2014年8月にダイヤモンド社より単行本化されました。

池井戸潤 作家紹介

1963年 岐阜県生まれ。慶応義塾大学卒。

1988年 三菱銀行(当時)に入行。

1995年 32歳の時に同行を退職。コンサルタント業をしながらビジネス書執筆や税理士・会計士向けのソフトの監修を行う。ビジネス書の執筆業は順調だったものの、テーマが限られていることから将来に不安を感じ始め、夢だった江戸川乱歩賞を目指す。

1998年 「果つる底なき」で第44回江戸川乱歩賞を受賞し、作家デビュー。

2010年 「鉄の骨」で第31回吉川英治文学新人賞を受賞。

2011年 「下町ロケット」で第145回直木賞受賞。

今回ご紹介する作品

書籍情報

題名銀翼のイカロス
出版社ダイヤモンド社
発売2014/8/1
ISBN9784478028919

登場人物

東京中央銀行

半沢直樹営業第二部次長。
内藤寛営業第二部長。
渡真利忍広報部次長。
中野渡謙頭取。
紀本平八常務。
曽根崎雄也審査部次長。
田島春審査部審査役。

帝国航空

神谷巌夫社長。
山久登財務部長。

開発投資銀行

谷川幸代企業金融部第四部次長

帝国航空再生タスクフォース

及原正太リーダー。弁護士。
三国宏サブリーダー。

政治家

的場一郎内閣総理大臣。
白井亜希子国土交通大臣
箕部啓治進政党の重鎮

あらすじ

進政党内閣が発足。国交省大臣に元アナウンサーの白井亜希子が就任し、就任会見で、帝国航空の危機を救うため私的諮問機関としてタスクフォースを結成する旨を発表する。そのタスクフォースのトップは、いままで企業再建を手掛けて実績のある乃原弁護士。

乃原弁護士は、小学校の同級生で銀行の支店長の息子だった東京中央銀行の常務・紀本に、実家の町工場が倒産したことをクラス中にバラさら、恨みを抱えていた。さらに、乃原は紀本が東京第一銀行時代にかかわった過去の不適正融資を知り、紀本の弱みを握っていた。

東京中央銀行は、東京第一銀行と産業中央銀行が合併してできた銀行であり、いまだに旧T(東京第一系)、旧S(産業中央系)と呼び、派閥争いが続いていた。

旧産業中央出身の中野渡頭取は、行内融和に腐心しているが、旧東京第一出身の紀本は、旧東京第一出身者の部下に命じて、過去の不適正融資関連の書類を秘密の書庫に保管させ、過去の不祥事の隠蔽を図っている。

タスクフォースの乃原は、すぐに結果を出すために、銀行団に対して、巨額の債権放棄を迫っていた。

大物政治家が動き、女性大臣が圧力をかけるなかで、過去の巨額の不適正融資が明るみにだされそうになり、東京中央銀行のなかでも、債権放棄を受諾しようという動きが出てくるが・・・。