「ぐるになる」の「ぐる」の語源は「グループ」?
「ぐるになって悪さをする」「ぐるになっていじめる」など、示し合わせて悪だくみをする仲間のことを「ぐる」と言いますよね。
この「ぐる」という言葉、英語のグループから来ているという説もありますが、実はそうではないようです。
今回は「ぐる」の由来についてお話しします。
「ぐる」は江戸時代から使われていた
こなたまでぐるだと母は叱られる
これは江戸川柳なのですが、子供が何か悪いことをしたときに母親がしっかりしていないからだと、母親までが子供と同類だと父親に怒られる様子を詠んだものです。
「ぐるになる」の「ぐる」はれっきとした日本語です。
輪になっているもの、回転するものを「ぐるぐる」「ぐるぐる回る」「ぐるぐるにまく」などと表現しますし、昔は帯のことを「ぐる」と言っていたのも、これらと同じ意味です。
悪だくみをする連中のことを「ぐる」と呼ぶのはこの「ぐるぐる」からきたもので、本来は輪になっているもののことを指しますが、こういう人たちはよく、みんなで集まって車座になって話し合いをします。
車座というのは輪状に座ることを指しますので、まさに輪になって話すことから、悪だくみをする連中のことを「ぐる」と呼ぶようになったのです。