「じゃんけん」は中国から伝わった?
最初はグー、またまたグー、いかりや長介頭はパー、正義は勝つ
じゃんけんの「最初はグー」という掛け声は、もともとザ・ドリフターズが出演していた人気バラエティ番組「8時だヨ!全員集合」(1969~1985年)で、志村けんと仲本工事のじゃんけん決闘のコントで使われたことで日本中に広まりました。
さて、そもそもの「じゃんけん」は中国が由来とされていますが、本当なのでしょうか?
今回は「じゃんけん」についてのお話です。
「じゃんけん」は「三すくみ拳」が起源?
みなさんがご存知「じゃんけん」。「グー」「チョキ」「パー」の3つの手の形で勝ち負けを決めるわけですが、
・グーはチョキに勝つがパーには負ける
・チョキはパーに勝つがグーには負ける
・パーはグーに勝つがチョキに負ける
という、「三すくみ」の関係を持っています。
「三すくみ」というのは、三者がお互いに牽制し合い、それぞれが自由に動けない状態を表しています。
「じゃんけん」とは、「三すくみ拳」と言われるもので、「石、はさみ、紙」の三手を用いるものです。
中国では近世までに「じゃんけん」に使われる「石、はさみ、紙」を使った三すくみ拳は存在していなかったようです。
よく、「じゃんけんは近世に入って中国から伝わった拳遊び」と言われているようですが、中国ではかなり昔から行われているようで、中国が起源というのもまんざらではないようです。
「すくみ拳」は江戸時代中期頃まで確認できていないようで、そのことから「じゃんけん」の発祥は日本であるという説もありますが、「日本じゃんけん協会」が「じゃんけんは日本発祥」と強く流布したので、世間ではそう思われるようになったようです。
日本での拳遊びである「じゃんけん」は日本発祥で、大戦時に日本占領下となった東南アジアを中心にして、欧米まで普及したのは確かなようで、「じゃんけん」は日本発祥、「じゃんけん」の元になる「拳遊び」は世界各地という認識でよいのではないでしょうか?
「じゃんけん」の語源
「じゃんけん」の語源は、二人で行うから「両拳(りゃんけん)」、チョキを表す「鋏拳(じーちゅあん)」が変化したもの、「石拳(じゃくけん、いしけん)」が変化したものなど、諸説あり、どれが本当なのかは不明だそうです。
それから、「グー、チョキ、パー」の語源。
・ぐっと拳をにぎることからグー
・チョキンとハサミで切るからチョキ
・パッと手を広げることからパー
もともと「石、ハサミ、紙」が日本で付けられたのが「グー、チョキ、パー」なのでしょうね。
ちなみにイギリスでは「じゃんけん」のことを「Scissors Paper Stone」と言うそうです。
海外旅行をすると、言葉が通じなくても「じゃんけん」は結構出来るそうなので、海外旅行先で試してみるのも良いかもしれませんね。