期限後申告では青色65万円控除は適用できるか?

所得税法

不動産所得、事業所得、山林所得がある人は、その年の3月15日までに「青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出して税務署長から承認を受けると、青色申告を行うことができるようになります。

その年の1月16日以後に新規に事業を開始した場合には、業務を開始した日から2か月以内に 「青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出 する必要があります。

所得税法第143条

(青色申告)

不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき業務を行なう居住者は、納税地の所轄税務署長の承認を受けた場合には、確定申告書及び当該申告書に係る修正申告書を青色の申告書により提出することができる。

所得税法第143条

(青色申告の承認の申請)

その年分以後の各年分の所得税につき前条の承認を受けようとする居住者は、その年三月十五日まで(その年一月十六日以後新たに同条に規定する業務を開始した場合には、その業務を開始した日から二月以内)に、当該業務に係る所得の種類その他財務省令で定める事項を記載した申請書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。

引用元:所得税法

所得税法において、青色申告にはいくつかの特典が設けられており、その一つが「青色申告特別控除」です。

青色申告特別控除は、事業を行っている青色申告者(不動産所得又は事業所得を生ずる事業を営んでいる人)が、取引を正規の簿記の原則により記帳して仕訳帳と総勘定元帳を備え付け、さらに、貸借対照表と損益計算書を作成し、それらを確定申告書に添付し上で法定申告期限(原則:3月15日)までに提出した場合に、最高65万円(原則)をその年分の所得から控除することができるという制度です。

貸借対照表等を添付できない場合には、控除額は最大10万円です。

所得税法第148条

(青色申告者の帳簿書類)

第百四十三条(青色申告)の承認を受けている居住者は、財務省令で定めるところにより、同条に規定する業務につき帳簿書類を備え付けてこれに不動産所得の金額、事業所得の金額及び山林所得の金額に係る取引を記録し、かつ、当該帳簿書類を保存しなければならない。

2 納税地の所轄税務署長は、必要があると認めるときは、第百四十三条の承認を受けている居住者に対し、その者の同条に規定する業務に係る帳簿書類について必要な指示をすることができる。

所得税法第149条

(青色申告書に添附すべき書類)

青色申告書には、財務省令で定めるところにより、貸借対照表、損益計算書その他不動産所得の金額、事業所得の金額若しくは山林所得の金額又は純損失の金額の計算に関する明細書を添附しなければならない。

引用元:所得税法

それでは、申告期限の3月15日までに申告書を提出しなかった場合の青色申告特別控除の適用はどうなるのでしょうか?

期限後申告すると青色申告特別控除は10万円

青色申告特別控除65万円の規定は、確定申告書を法定申告期限までに提出した場合に限って適用することができます。

租税特別措置法第25条の2

(青色申告特別控除)

青色申告書を提出することにつき税務署長の承認を受けている個人のその承認を受けている年分(第三項の規定の適用を受ける年分を除く。)の不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額は、所得税法第二十六条第二項、第二十七条第二項又は第三十二条第三項の規定により計算した不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額から次に掲げる金額のうちいずれか低い金額を控除した金額とする。

一 十万円
二 所得税法第二十六条第二項、第二十七条第二項又は第三十二条第三項の規定により計算した不動産所得の金額、事業所得の金額(次条第一項の規定の適用がある場合には、同項に規定する社会保険診療につき支払を受けるべき金額に対応する部分の金額を除く。第三項第二号において同じ。)又は山林所得の金額の合計額

2 前項の規定により控除すべき金額は、不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額から順次控除する。

3 青色申告書を提出することにつき税務署長の承認を受けている個人で不動産所得又は事業所得を生ずべき事業を営むもの(所得税法第六十七条の規定の適用を受ける者を除く。)が、同法第百四十八条第一項の規定により、当該事業につき帳簿書類を備え付けてこれにその承認を受けている年分の不動産所得の金額又は事業所得の金額に係る取引を記録している場合(これらの所得の金額に係る一切の取引の内容を詳細に記録している場合として財務省令で定める場合に限る。)には、その年分の不動産所得の金額又は事業所得の金額は、同法第二十六条第二項又は第二十七条第二項の規定により計算した不動産所得の金額又は事業所得の金額から次に掲げる金額のうちいずれか低い金額を控除した金額とする。

一 六十五万円

二 所得税法第二十六条第二項又は第二十七条第二項の規定により計算した不動産所得の金額又は事業所得の金額の合計額

4 前項の規定により控除すべき金額は、不動産所得の金額又は事業所得の金額から順次控除する。

5 第三項の規定は、確定申告書に同項の規定の適用を受けようとする旨及び同項の規定による控除を受ける金額の計算に関する事項の記載並びに同項に規定する帳簿書類に基づき財務省令で定めるところにより作成された貸借対照表、損益計算書その他不動産所得の金額又は事業所得の金額の計算に関する明細書の添付があり、かつ、当該確定申告書をその提出期限までに提出した場合に限り、適用する。

引用元:租税特別措置法

したがって、事業開始後初めての確定申告を申告期限後に行った場合はもちろん、毎年青色申告で確定申告をしていたとしても、ある年の確定申告書を法定申告期限内に申告することができなければ、その年分については、65万円の特別控除は認められないこととなります。

所得税法
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税務会計のミチシルベ

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