政治で使われる「三位一体」とはどういう意味?
政治の世界で「三位一体となって改革に取り組む」などと使われることがあります。
この「三位一体」とは具体的にはどういう内容なのでしょうか?
「三位一体」はもともとキリスト教の概念
ちなみに読み仮名は「さんいいったい」ではなく「さんみいったい」です。
「三位一体」はキリスト教の概念で、「父、子、聖霊」を表しており、父は神、子はキリストのことです。英語では「Trinity」と言います。
「三位一体」とは「父・子・聖霊」が一体となった「唯一神」であるというキリスト教の教えです。
「三位一体」のキリスト教以外での意味は?
「三位一体」はキリスト教の用語なのですが、転じてキリスト教とは関係なく「三つのものが本質において一つのものであること」または「三者が(心を合わせて)一体になること」という意味で一般に使われています。
よく耳にするのが、政治における「三位一体で」などという使われ方です。
ここでいう「三位」とは「政官民」を指しており、正確には「政治・官僚・民間」を一般的に差します。
政治の世界で2002年の経済財政諮問会議で「三位一体改革」が提示されました。
「三位一体改革」とは、行財政システムの三つの改革として「国庫補助負担金を減らすこと」「税財源の地方への移譲」「地方交付税の見直し」を掲げたものでした。これらの三つのことを一度に行うという意味で「三位一体」の語が使われたのでしょう。
教育の場における「三位一体」は「学校・家庭・地域」のケースが多いです。
ビジネスにおける「三位一体」は色々な使い方がされていて、会社よって違いますが、おおむね
3つのことを合わせて取り組むときに使っています。
「三位一体」は使われる場面で変化する
キリスト教の教えが由来となる「三位一体」が転じて「三つのものが一体化しているさま」となっているわけです。
いってみれば三角関係ですね。
お分かりのように「三位一体」は使われる場面で変化します。
使われる場面で、三角関係を理解し、どういう風に影響しあっているのか考えると面白いかもしれませんね。