社内飲食費は接待交際費から除外できる一人当たり5,000円以下の考え方は使えない

法人税法

社員同士の飲食費は社内接待費として、原則交際費として取り扱われます。この時注意しなければならないのが、いわゆる5,000円基準は使えないということです。

5,000円基準をご存じない方に説明します。

租税特別措置法で原則交際費は損金不算入とされています。

これは①社用族による冗費の抑制、②個人課税の代替課税、③重要な財源確保 を趣旨として定められています。

接待交際費の範囲

接待交際費は下記のように規定されています。

(交際費等の損金不算入)

租税特別措置法第61条の4

法人が平成二十六年四月一日から平成三十年三月三十一日までの間に開始する各事業年度において支出する交際費等の額のうち接待飲食費の額の百分の五十に相当する金額を超える部分の金額は、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入しない。

2 前項の場合において、法人(投資信託及び投資法人に関する法律第二条第十二項に規定する投資法人及び資産の流動化に関する法律第二条第三項に規定する特定目的会社を除く。)のうち当該事業年度終了の日における資本金の額又は出資金の額(資本又は出資を有しない法人その他政令で定める法人にあつては、政令で定める金額)が一億円以下であるもの(法人税法第二条第九号に規定する普通法人のうち当該事業年度終了の日において同法第六十六条第六項第二号又は第三号に掲げる法人に該当するものを除く。)については、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める金額をもつて、前項に規定する超える部分の金額とすることができる。

一 前項の交際費等の額が八百万円に当該事業年度の月数を乗じてこれを十二で除して計算した金額(次号において「定額控除限度額」という。)以下である場合 零

二 前項の交際費等の額が定額控除限度額を超える場合 その超える部分の金額

3 前項の月数は、暦に従つて計算し、一月に満たない端数を生じたときは、これを一月とする。

4 第一項に規定する交際費等とは、交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為(以下この項において「接待等」という。)のために支出するもの(次に掲げる費用のいずれかに該当するものを除く。)をいい、第一項に規定する接待飲食費とは、同項の交際費等のうち飲食その他これに類する行為のために要する費用(専ら当該法人の法人税法第二条第十五号に規定する役員若しくは従業員又はこれらの親族に対する接待等のために支出するものを除く。第二号において「飲食費」という。)であつて、その旨につき財務省令で定めるところにより明らかにされているものをいう。

一 専ら従業員の慰安のために行われる運動会、演芸会、旅行等のために通常要する費用

二 飲食費であつて、その支出する金額を基礎として政令で定めるところにより計算した金額が政令で定める金額以下の費用

三 前二号に掲げる費用のほか政令で定める費用

 

租税特別措置法第61条の4第4項の政令で定める費用は下記の通りです。

(交際費等の範囲)

租税特別措置法第37条の5

法第六十一条の四第四項第二号に規定する政令で定めるところにより計算した金額は、同項に規定する飲食費として支出する金額を当該飲食費に係る飲食その他これに類する行為に参加した者の数で除して計算した金額とし、同号に規定する政令で定める金額は、五千円とする。

法第六十一条の四第四項第三号に規定する政令で定める費用は、次に掲げる費用とする。

一 カレンダー、手帳、扇子、うちわ、手拭いその他これらに類する物品を贈与するために通常要する費用

二 会議に関連して、茶菓、弁当その他これらに類する飲食物を供与するために通常要する費用

三 新聞、雑誌等の出版物又は放送番組を編集するために行われる座談会その他記事の収集のために、又は放送のための取材に通常要する費用

 

そもそも、法人税法ではそういう規定はないのに、租税特別措置法によって交際費が損金不算入とされているわけです。ホントにまどろっこしいことしていますよね。

さて、原則損金不算入になっている交際費ですが、要約すると下記の通りです。

・中小企業は800万円まで全額損金算入で、800万円を超えた場合、超えた部分が全額損金不算入

・中小企業とは資本金が1億円以下の法人

・接待飲食費の額が一人当たり5,000円以下の場合は交際費から除外

・社内飲食費は交際費の一人当たり5,000円以下の除外規定は使えない

同じ飲食費だから5,000円基準が使えると勘違いしている方は、税務調査で痛い目を見ないようにすぐに是正してください。

社内飲食費も打ち合わせだという証明、しっかりした議事録を作っておくことなどができれば会議費として処理することも可能ですし、場合によっては福利厚生費としての処理も可能です。

それから、社外交際費の5,000円基準を使える要件として、領収書の保管はもちろんのこと、出席したメンバーの氏名、人数などを記録しておく必要があります。

税務調査で否認されないように、しっかりと対処しておく必要があります。

 

法人税法の取り扱いについて、注意したい点について一覧にまとめていますので、もしろろしかったらご覧ください。

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