法人税法における使用人の範囲

法人税法

会社において部長や課長といった肩書きのついた管理職は数多くいますが、こういうポストに就いていても税務上では役員とみなされない限り使用人として取り扱われます。

使用人であれば賞与は全額損金算入されますし、毎月の給与も過大認定されることはありせん。

したがって、雇用契約を結んで会社の業務に従事している者が使用人に該当するかどうかをはっきりさせておく必要があります。

特に同族会社の場合、職制上は使用人の地位にあってもオーナー一族のとして経営に参画していることが多く、その点では注意が必要です。

法人税法では、同族会社を判定する上での株主グループに属するもので、経営に参画していれば役員とみなされます。

法人税法施行令第7条
(役員の範囲)
法第二条第十五号(役員の意義)に規定する政令で定める者は、次に掲げる者とする。
一 法人の使用人(職制上使用人としての地位のみを有する者に限る。次号において同じ。)以外の者でその法人の経営に従事しているもの
二 同族会社の使用人のうち、第七十一条第一項第五号イからハまで(使用人兼務役員とされない役員)の規定中「役員」とあるのを「使用人」と読み替えた場合に同号イからハまでに掲げる要件のすべてを満たしている者で、その会社の経営に従事しているもの

法人税法施行令第71条
(使用人兼務役員とされない役員)
法第三十四条第六項(役員給与の損金不算入)に規定する政令で定める役員は、次に掲げる役員とする。
一 代表取締役、代表執行役、代表理事及び清算人
二 副社長、専務、常務その他これらに準ずる職制上の地位を有する役員
三 合名会社、合資会社及び合同会社の業務を執行する社員
四 取締役(指名委員会等設置会社の取締役及び監査等委員である取締役に限る。)、会計参与及び監査役並びに監事

そこで確認しておかなければならないのが経営参画についてですが、具体的には下記の点に従事しているかどうかで判断されます。

1. 事業内容や資金繰り計画、社員の採用・解雇・給与基準の立案決定
2. 事業遂行上の重要事項や資金管理の権限
3. 他の使用人や役員に支給する給与と本人の給与の比較

例えば、取締役会に常時出席して発言していたとすれば、使用人でないことは明らかです。ただし、議事録などの作成のために出席する秘書は対象外になります。

会社によっては取引先の新規開拓や信用を持たせるために役員の肩書きを付けた名刺を持たせることもあります。この場合は社会的な地位であっても使用人でしかなく、経営上の発言権もなくて、給与も他の使用人と同程度であれば役員とみなされることはないでしょう。

また、取締役の肩書きがついていたとしても、日常の業務が使用人とかわらない使用人兼務役員である場合には、賞与のうち使用人部分は損金算入が認められます。

法人税法
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税務会計のミチシルベ

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