【下町ロケット】池井戸潤 中小企業が夢の大型ロケット開発に参加するシリーズ第1弾

2018年10月6日

「下町ロケット」は「池井戸潤 下町ロケットシリーズ」の第一弾。

中小企業が夢の大型ロケット開発に奮闘する物語です。

「週刊ポスト」2008年4月号から2009年5月号にかけて連載され、2010年11月に小学館より単行本化、2013年12月に小学館にて文庫化されました。

TBSテレビドラマ「下町ロケット」の第1話から第5話の原作です。

ちなみにTBSテレビドラマ「下町ロケット」の第6話からは「下町ロケット2 ガウディ計画」が原作となっています。

2018年10月14日から放送予定のTBSテレビドラマ「下町ロケット」は「下町ロケット ゴースト」が原作。

池井戸潤 作家紹介

1963年 岐阜県生まれ。慶応義塾大学卒。

1988年 三菱銀行(当時)に入行。

1995年 32歳の時に同行を退職。コンサルタント業をしながらビジネス書執筆や税理士・会計士向けのソフトの監修を行う。ビジネス書の執筆業は順調だったものの、テーマが限られていることから将来に不安を感じ始め、夢だった江戸川乱歩賞を目指す。

1998年 「果つる底なき」で第44回江戸川乱歩賞を受賞し、作家デビュー。

2010年 「鉄の骨」で第31回吉川英治文学新人賞を受賞。

2011年 「下町ロケット」で第145回直木賞受賞。

今回ご紹介する作品

書籍情報

題名下町ロケット
出版社小学館
発売2013/12/21
ISBN9784094088960

登場人物

佃製作所

佃 航平佃製作所の社長。宇宙科学開発機構の元研究員。
殿村 直弘経理部長。メインバンクの白水銀行から出向中。
津野 薫営業第一部長。
山崎 光彦技術開発部長。
唐木田 篤営業第二部長。
江原 春樹営業第二部の若手社員。
迫田 滋経理部係長。
真野 賢作技術開発部の若手社員。

帝国重工

財前 道生宇宙航空部 開発担当部長。
富山 敬治宇宙航空部 宇宙開発グループ主任。
水原 重治宇宙航空部 本部長。
浅木若手技術者。
藤間 秀樹帝国重工社長。

神谷・坂井法律事務所

神谷 修一知財専門の弁護士。

ナカシマ工業

三田 公康事業企画部法務マネージャー。

田村・大川法律事務所

中川 京一ベテラン弁護士。
青山 賢吾若手弁護士。

白水銀行

柳井 哲二課長代理。融資担当。
根木 節生支店長。

その他の登場人物

和泉 沙耶航平の離婚した元妻で研究者。
佃 利菜航平の娘。中高一貫の私立中学校の2年生。
佃 和枝航平の母。
田辺 篤佃製作所の顧問弁護士。
三上宇宙開発機構の同僚で現在は大学教授。
須田 祐介外資系超一流ベンチャー・キャピタルのマトリックス・パートナーズ日本支社長。
高瀬東京経済新聞記者。

あらすじ

精密機械製造業の中小企業・佃製作所の社長である佃航平は、主要取引先・京浜マシナリーから突然、取引終了の通知を受けた。資金繰りに困りメインバンクの白水銀行に3億円の融資を申し込むものの、融資を渋られる。さらに今度はライバル会社のナカシマ工業から特許侵害で訴えられ、白水銀行からは融資を断わられてしまうことに・・・。ナカシマ工業は法廷戦略が得意で、たとえ裁判に勝てる見込みがあったとしても、裁判が長期化することで資金不足による倒産が待ち受けている。

佃製作所が倒産の危機に直面する中、大企業の帝国重工の宇宙航空部長・財前が訪問してきた。佃製作所が持っている特許を20億円で譲ってくれというのだ。帝国重工は巨額の資金を投じて新型水素エンジンを開発したが、燃料供給バルブの特許が佃製作所によって取得されていたのだ。航平は元妻・沙耶との会話の中で、特許譲渡や使用許可という手段ではなく、帝国重工が飛ばす大型ロケットに佃製作所で作った部品を搭載する手段もあると考えた。しかし、それでは特許使用料が入らないどころか、リスクが高過ぎると、特に若手社員の反発は激しく、特許使用許可か部品搭載の夢か、航平は選択を迫られることに・・・。

そんな状況で、部品供給を断るつもりで佃製作所を訪問した財前は、工場を見学してみると、その技術の高さに部品受け入れの可能性も視野に入れる必要があると考えるようになった。部品供給のテストが始まり、傲慢な帝国重工のやり方に、特許所有の強みを持った佃製作所は高い技術力で対抗していくのだった。


「下町ロケット」シリーズ第二弾【下町ロケット2 ガウディ計画】もお読みください。

【下町ロケット2 ガウディ計画】池井戸潤 中小企業が挑む心臓用人工弁開発 シリーズ第2弾