税務調査の「任意調査」と「査察調査」の違い

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サラリーマンには馴染みが薄いかもしれませんが、会社を経営されている方は、税務調査を経験されたことがあるのではないでしょうか?

その税務調査ですが、「任意調査」と「査察調査」に分けることが出来ます。

どういう違いがあるのでしょうか?

税務調査とは?

税務調査とは、税務署に提出された法人税、所得税、消費税、相続税などの申告書の内容が正しいかどうか、納税者の立ち合いの下、税務署職員が確認することです。

税務調査はあくまで「任意」が前提であり、「質問検査権」という権限を持った税務署の職員が税務調査を行うわけですが、納税者の同意なく机や金庫の中を調べることは出来ません。

申告内容にやましいことがなければ、税務調査に対して何も心配する必要はないのでしょうが、調べられるということに対して、どうしても心理的な重圧を感じることは仕方ないことです。

法人税の税務調査の特徴

通常、法人税の税務調査は3~5年に1回の割合で実施されます。

明らかに申告内容に誤りがある会社や急激に業績が伸びている会社、前回の税務調査において重大な修正事項があった会社などは、重点的に税務調査が実施される傾向にあり、「なんでうちの会社はこんなに調査が多いんだろう?」感じる会社は、そういう状況にあるのでないでしょうか?

さて、税務調査は申告内容の確認作業ですから、疑わしい申告内容であれば税務調査が行われますし、申告内容に修正があった場合、その内容が是正されているか確認に来るわけです。

急激に業績が伸びている会社に税務調査が行われることが多いのは、法人税が増えることに対して、どうしても「法人税を少なくしたい」という心理が働くため、何かしら問題のケースが多く、税務調査の対象となりやすい傾向にあるようです。

個人の申告に対する税務調査

個人に対する税務調査の対象としては所得税や相続税があります。

国税庁によると、平成29年分の所得税の申告件数は2,198万件。法人税の申告件数は289万6千件であり、申告件数の多い所得税は税務調査の実施率は低い傾向にあります。

所得税の税務調査は、記載内容の確認、不備がある点に対する訂正が多いようです。

相続税は継続的に提出されるものではありませんので、1回限りの税務調査となりますが、税額も大きく、税金を少なくしようとする心理が働きやすく、隠し財産があるケースも多いので、税務調査が行われる可能性は高いです。

査察調査とは?

「査察調査」は、税務署の調査ではなく、国税局に置かれた査察部の査察官によって行われる調査です。

故伊丹十三監督の映画で「マルサ」という言葉が有名になりましたが、国税局査察部のことを「マルサ」と呼ぶわけです。

国税犯則取締法にもとづき、脱税犯に対する刑事責任を問うため「強制的に」調査が行われます。

「査察調査」は強制調査であり、納税者の同意を得ることなく、臨検、捜索、差し押さえなどが強制執行されることになります。

査察調査は、査察官が証拠集めをして、疑わしい場合は裁判所に捜査令状の交付を受け、会社や社長の自宅、関係取引先や取引銀行などに一斉調査が入ります。

査察調査は件数としては少ないのですが、脱税額が巨額となるケースが多く、社会的信用も失います。

査察調査は脱税の愚かさを社会に知らしめるための手段であるのかもしれませんね。

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税務会計のミチシルベ

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