中小企業倒産防止共済(経営セーフティ共済)を利用した節税と貸倒れ保証の確保

2018年10月16日

取引先企業の倒産による連鎖倒産というのを聞いたことがあるでしょうか。大手企業のの経営破綻によって、関連する中小企業も共倒れしている現実があります。

中小企業は大手企業の下請けとなって事業を展開しているところも多いです。何か対策はないのでしょうか?

そういう悩みの解決策として「中小企業倒産防止共済」への加入という手段があります。独立行政法人の中小企業基盤整備機構が昭和53年に発足させた制度です。

制度設立の目的は、中小企業やベンチャー企業が、取引先の倒産によって連鎖倒産や経営難に陥ることを防止するためです。

中小企業倒産防止共済(経営セーフティ共済)とは

ポイント1

無担保・無保証・無利息で納付された掛金総額の10倍(最高8,000万円)までの借入が可能。

制度を利用する場合、「掛金総額の10倍」か「回収できなくなった売掛金の額」のどちらか「少ない額が借入額の上限」となります。

毎月掛金2万円で10年間納付していた場合は掛金総額が240万円になります。240万円の10倍は2,400万円となり、回収できない金額が3,000万円だった場合は2,400万円の貸付が無利息で受けられます。

ポイント2

取引先が倒産したら即時に借入可能。

取引先の倒産が確認出来れば、すぐに借入ができるようになります。

ポイント3

掛金月額は5,000~20万円まで自由に選ぶことができ、全額損金算入となります。

ポイント4

共済契約を解約した場合は、掛金を12ヵ月以上納めていた時は掛金総額の8割以上が返金され、40ヵ月以上納めていた時は掛金全額が返金されます。

中小企業倒産防止共済(経営セーフティ共済)の加入資格

「資本金の額または出資の総額」、「常時使用する従業員数」のいずれかに該当する会社または個人の事業者が対象となります。

業種資本金の額または出資の総額常時使用する従業員数
製造業、建設業、運輸業その他の業種3億円以下300人以下
卸売業1億円以下100人以下
サービス業5,000万円以下100人以下
小売業5,000万円以下50人以下
ゴム製品製造業(自動車または航空機用タイヤおよびチューブ製造業ならびに工業用ベルト製造業を除く。)3億円以下900人以下
ソフトウェア業または情報処理サービス業3億円以下300人以下
旅館業5,000万円以下200人以下

組合の場合は下記に該当すれば加入することが出来ます。

・企業組合、協業組合
・共同生産、共同販売等の共同事業を行っている事業協同組合、事業協同小組合、商工組合

ただし、医療法人、農事組合法人、NPO法人、森林組合、農業協同組合、外国法人等は加入対象になりません。

中小企業倒産防止共済に加入できない場合とは

加入できない場合の条件もいくつか挙げておきます。

・住所または主たる事業の変更を繰り返し行ったため、継続的な取引の状況の把握が困難な場合

・事業にかかわる経理内容が不明の場合

・付すべき所得税または法人税を滞納している場合

まとめ

中小企業倒産防止共済(経営セーフティ共済)は取引先の倒産に備えられる上、掛金全額が経費となるので節税効果があります。掛金は総額800万円まで積立可能です。生命保険を利用して退職金準備も出来るでしょうが、中小企業倒産防止共済を利用した退職金積立も検討してはいかがでしょうか。

 

法人税法の取り扱いについて、注意したい点について一覧にまとめていますので、もしろろしかったらご覧ください。

【まとめ】法人税について知っておきたい豆知識